「こんこんこん。」
校長室をノックする音がしました。
ある子が、
「失礼します。校長先生に用事があってきました。今いいですか。」
「どうぞ。」
その子はお手紙を持っていました。
「校長先生に、お手紙を書いてきました。よかったら、読んでください。」
「分かりました。ありがとう。後からじっくり読ませてもらいます。」
その子が教室に戻ってから、封筒から便せんを出して、読んでみました。
『いつも朝、大きなあいさつをありがとうございます。一日がんばろうと思えます。』
ああそうか、自分のあいさつで、「がんばるぞ」って思える子もいるんだな。
『先生、サッカーのドリブル上手ですね。』
ほめてもらえると、うれしいもんだな。これからも、一緒にサッカーをしてあげよう。
『全校で体育館に集まって、校長先生がいい話をしてくれてすごいなぁと思いました。』
しっかり聴いてくれて、うれしいな。これからも、みんなの心に残る話をたくさんしてあげよう。
『先生、これからもがんばってください。』
よし、がんばるぞ。
お手紙を書いてくれたさやかさん。ありがとう。
言葉には力がある。文字には人の心を動かす力があるってほんとだなぁ。
校長先生も、お返事を書きます。