卒業式の歌1曲目が決まりました。それは、「ふるさと」です。嵐がNHKのみんなの歌で歌った後、2011年、2012年の紅白歌合戦で歌った歌です。その後CDになることもなく、嵐のファンからはCD化を熱望する声が多かったようですが、その予定もなく、本年度全国小学生合唱コンクールの課題曲となってまた注目を浴びました。その歌を、卒業式の曲の1曲目として子どもたちと決めました。
ふるさとを辞書で調べると、「 自分の生まれ育った場所」という言葉があります。自分が育った場所は、「ふるさと」です。
とするならば、この6年1組のこの教室も、ふるさとと呼んでもいいんじゃないかなと思います。
でも、通常のふるさととちがうことは、この6年1組というふるさとは、あと4か月もしたら、なくなってしまうということです。
永遠にここにあるふるさとではないんです。
3月の卒業式が終わって、4月になったら、6年1組は自分たちのものではなくなります。自分たちの6年1組は、ど
こにもなくなってしまうのです。
自分が生まれた土地の「ふるさと」だったら、大人になってからも、帰りたくなったらいつでも帰ることはできるでしょう。
でも、大人になって、6年1組というふるさとに帰りたいなぁと思っても、ありません。
中学生になってから、ふらっと小学校に遊びに来ても、わたしたちの6年1組はありません。
今しかないふるさと、それがわたしたちの6年1組です。
ふるさととは、安心できる場所です。
だから大人になってから、人はふるさとに時々帰るのです。
どうでしょう。みなさんにとっての6年1組というふるさとは、安心できる場所になりましたか。
まだなれていないという人もいるかもしれませんが、先生は、残りの4か月で、この6年1組が、みんなにとってのふるさととみんなが思えるようにがんばっていきます。
そして、みんなと、卒業式には、この「ふるさと」の歌を心を込めて一緒に歌いたいです。
「ぼくーのふるーさーとー、ここーはふるーさーとー。」
ふるさとをはなれ、新しい一歩を踏み出す勇気に変わっていく歌にしたいです。