パネルディスカッションの授業を行いました。
パネリストは、大石春華さん「地球温暖化」、田中美舞さん「リサイクル」、土井崇義さん「水の汚染問題」、三浦伊織さん「希少生物の保護」です。『地球の自然を守るために、まずやらなければいけないことは何か。』を論題として行いました。
まず驚いたのは、このパネリストたちの態度。意見。すべてがすばらしかったです。自分の考えたことを堂々と伝える4人が何しろすばらしかった。100点満点です。みんなに意見を伝えるということはこういうことだということを教えてくれました。大拍手です。 土井勝裕さん、歩華さん、翼さん、葉南さん、陽信さんはフロアの中で特にがんばってくれました。自分たちのグループのパネリストを助けようとする優しさもあり、自分の心に引っかかったことはしっかりと発言していました。
途中で、わたしは気づいたことがありました。それは、夢奈さん。夢奈さんの顔。夢奈さんは迷っている顔でした。その顔から心の声が聞こえてくるようでした。
「自分の考えができたから言ってみたい。思い切って言ってみたい。でも、わたしにできるかな。緊張するな。間違えたことを言っちゃうかもしれないな。手が挙がっている人はすごいな。でも、挙がってない人もいるな。じゃあ、やめようかな・・・。」
心の声は、やめる方に傾いていたと思います。夢奈さんは胸のあたりまで挙がっていた右手を下げてしまいました。うつむいてしまいそうになりました。司会のわたしは、夢奈さんの心の声が聞こえてきましたから、待ちました。
しばらくして、夢奈さんの顔が上がりました。そして右手がぴくっと動き出しました。もう少しです。でも、ぴくっと動いてからが夢奈さんは大変でした。眉はこまった眉になりました。心の声がまた聞こえてきました。
「どうしよう。私は6年生になって、発表をがんばるって決めたからがんばってみたいな。友情ソーランの声も出せるようになったした。でも、私にできるかなぁ。どうしよう。どうしよう。自分で決めなきゃ。」
わたしは横目で夢奈さんの右手を気にしながら、待ちました。夢奈さんはしばらく迷いました。その間、夢奈さんの気持ちを後押ししてくれた人がいます。それが、パネリストの、大石春華さん、田中美舞さん、土井崇義さん、三浦伊織さんです。フロアから意見を言っている、土井勝裕さん、歩華さん、翼さん、葉南さん、陽信さんなのです。
「みんながんばっている。わたしもやらなきゃ。」
再び、夢奈さんの心の声が聞こえてきます。そして、右手がようやく上に伸びました。
「はいっ。」
挙手するときの夢奈さんの声は小さめでした。でも、はっきり言えました。
わたしは、夢奈さんの頭を1万回なでてあげたいくらいの気持ちです。よくぞ、自分の気持ちに勝って、手を挙げました。ちゃんと自分で決めることができました。すごいことです。
夢奈さんは、自分の考えを伝えるのはまだまだ苦手です。でも、苦手は何とかしたいという気持ちを誰よりも持っています。
宿題で、分からない算数の問題があると、絶対に質問に来るのは夢奈さんです。この1年、夢奈さんが何回先生のところに教科書を持って質問に来たか。苦手意識が少しある算数を本気で何とかしたいと思っています。
一歩を踏み出してみる勇気。口で言うのは簡単ですが、なかなかできることではありません。私たちのクラスにはその一歩が踏み出せずに、自分の目の前にあるうすーい卵のからみたいなものをぶちやぶることができないでいる人がたくさんいます。本当はやってみたいのにできない。そんなのもったいない。まずは夢奈さんが、ばりばりっと右手で突き破ったから、次は、あなたです。