2年生のやまとさんは、長なわの練習でずいぶん泣きました。みんなのようにうまく跳べないことがくやしくてくやしくて、泣きながら練習をしました。やまとさんのすごいのは、泣きながらも続けたことです。決してあきらめることなく、跳び続けました。それが9月のころの話です。
10月も練習は続いていました。榛葉先生も本気です。やまとさんは、榛葉先生や友だちの「どんまい」に励まされ、がんばっていました。まだまだ上手ではなくて、引っかかってばかり。でも、成長していました。引っかかって、うまくいかなくても、泣かなくなってました。
11月、12月、やまとさんは練習をがんばりました。やがて両足ジャンプがなおって、みんなのリズムに合うようになってきて、2年生は1匹の竜のようにみんなの動きが1つになりました。最後尾には、やまとさんもしっかりいます。
1月も、2年生のがんばりはずっと続いていました。やまとさんは・・・、もう、めったに引っかかることがありません。自信満々でなわに跳びこんできます。涙を乗り越えて、なんだかたくましくなった気がします。
最後の練習が終わった後、子どもたちみんながやまとさんに拍手をしていました。みんなの拍手を受けながら、照れ笑いをしているやまとさん。そんなやまとさんをこれまた最高の笑顔で見つめ返す子どもたち。そして榛葉先生。「もしも明日目標が達成されなくても、2年生の長なわ大会は、100点満点だな。」って思いました。ここまでがんばれただけで、充分です。
だからといって、明日300回いかなくていいわけではありません。明日はみんなでやり遂げて、やまとさんが、今度は、うれし涙を流せたらいいです。