みんなだれにも、なにかしら、あなぐまの思い出がありました。あなぐまは、一人一人に、わかれたあとでもたからものとなるような、ちえやくふうをのこしてくれたのです。みんなは、それで、たがいに助け合うこともできました。
最後の雪が消えたころ、あなぐまがのこしてくれたもののゆたかさで、みんなの悲しみも、消えていました。あなぐまの話が出るたびに、だれかがいつも、楽しい思い出を、話すことができるようになったのです。
あるあたたかい春の日に、もぐらはいつかかえるとかけっこをしたおかにのぼりました。もぐらは、あなぐまがのこしてくれた、おくりもののお礼が言いたくなりました。
「ありがとう、あなぐまさん。」
もぐらは、なんだか、そばであなぐまが、聞いていてくれるような気がしました。
そうですね。きっとあなぐまに、聞こえたにちがいありませんよね。
「わすれられないおくりもの」より
この1年間で、担任の先生からいただいた「ちえやくふう」を、これからの生活に生かしてほしいです。
みんなよくがんばったね。