昨日、あまりにもたくさんの雨が降り、保護者のみなさんは、今日運動会ができるなんて思わなかったかもしれません。わたしたちも、「やる。」と宣言しながらも、不安はありました。運動場のコンディションは間違いなく悪いんだろう。雨で全く準備ができてなくて、準備の時間を取るとしたら、予定通りの開会式にはならないだろう。先生達の中にも、土曜日開催は無理かもしれないなぁという声がありましたが当然です。
しかし、わたしはできるということを確信していました。それは、8年前の運動会を覚えているからです。
8年前、わたしは牧之原小学校の教務主任でした。今回のように、前日雨が降ってしまったことがありました。雨は、夜中まで続きました。
心配で、朝早く、運動場にきました。4時ごろでした。「無理だな・・・。」と思いました。運動場にはたくさんの水たまりがありました。
5時になりました。秋でしたから、5時はまだ真っ暗です。真っ暗な運動場に、人影がいくつもありました。それは、牧之原野球少年団のお父さん達でした。
「小柳津先生、どうするだ。」
と聞かれました。わたしは、無理だろうと言うことを伝えました。すると、
「大丈夫だよ。こんな水たまり、ぼくらがスポンジで全部吸い取るよ。」
そのあと、そのお父さんは、携帯電話で連絡をして、朝の早い時間に、お父さん達がたくさん来てくださって、そして、その日に、1時間遅れでやれてしまったのです。同じ日、運動会をあきらめた学校が多い中、わたしたちの学校だけはできたのです。
今回も、牧之原野球少年団の藤村さんが、前々から、「もしも雨とかで困ったら、言ってくださいね。」って言ってくれました。前日も、「困ったら、野球のお父さん達みんなきますから。」と。そして今日の朝も、5時には藤村さんが運動場に来てくださっていました。
片付けは役員さん以外の保護者の方が率先して手伝ってくださるし、わたしは、牧小の運動会で毎年、誓うんです。
「ここまで協力してくださる保護者の皆様なんだから、子供たちをしっかり育てるということで、その恩を返していこう。」と。
保護者の皆様、藤村さん、本当にありがとうございます。