2021/07/14 | かわいそうだから言わない | | by:校長 |
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かわいそうだから言わない
わたしのパートナーも先生。時には、わたしよりも大忙しの日があり、家事をわたしがすることもたびたびあります。
現在中3年になった息子が保育園児のころです。パートナーは慣れない仕事に帰宅が遅く、わたしが保育園にお迎えに行き、娘の放課後児童クラブに行き、買い物して食事を作り、ご飯を食べさせて、お風呂の準備をして、洗濯をまわしながら食器を洗い、同時に子どもの本読みを聴いて、お風呂に入れ体を洗ってあげて、本読みカードやお便り帳のコメントを書き、歯の仕上げ磨きをしてから寝かしつけ、そのころようやくパートナーが帰ってくるという日が何日か続いたんです。数日のことだからがまんできることで、このほとんどをパートナーに任せていたことを反省したという思い出があります。
パートナーの帰りが遅い時の、わたしがつくる夕食は、当時は全く料理もしませんでしたから、だいたい焼き肉。味付けは当然、ママとは違っています。食べている子供たちに向かって「どうだ。ママの料理よりも、うまいだろ。」と、あまり言ってはいけない質問をする時もありました。すると、一番下の子は、
「パパがかわいそうだから言わない。」
と、言いました。子どもはお父さんに似て、優しく育ちました。
かわいいついでに、もう一つ。
子どもを保育園に預けていたのは朝の7時。こんな早くに預けるのはうちだけでした。そして、お迎えはだいたい夕方6時30分から7時。いつもビリのお迎えでした。朝早くから、夕方遅くまでになり、息子がかわいそうだなといつも思っていました。そのことを息子に謝ったら、
「いいよいいよ。ぼく、保育園好きだから。」
と、泣きながら言いました。繰り返します。子どもはお父さんに似て、優しく育ちました。