2021/07/06 | サーフィンのおじさん | | by:校長 |
---|
窓を開ければすぐ海という環境で育った私は、夏になれば毎日のように海で泳ぎ遊んでました。怖い思いをしたこともあります。5年生の時でした。沖まで流されて、かえれなくなって、いくらクロールをしても岸に着かなくて、体力の限界がきておぼれかけました。その時、太い腕が伸びてきて私の体を支えてくれました。それは、見知らぬサーフィンをしていたおじさん。
「ぼく、大丈夫か。」
と声をかけてくれました。その後おじさんは、
「ぼく、このまま砂浜までサーフボードの上にのっけてつれていってあげてもいいけど、こわい思いをしたから、このまま海が嫌いになってしまうかもしれないでしょ。砂浜まではおじさんが近くにいてあげるから、泳いでいこうよ。落ち着いてバタ足しながら、一緒にもどろうか。」
わたしはその言葉に安心して、砂浜まで泳いで戻りました。
とても怖い思いをしたのに、私はおじさんの言葉で、海が嫌いになることもありませんでした。
先生方が、水泳指導をしているのを時々窓からながめています。そこには、サーフィンのおじさんみたいな声掛けをしてくださる、先生達の姿があり、うれしく思っています。