夏休みは楽しく過ごすことはできましたか。
どこかに遊びに行ったという人は少ないかもしれません。
家族旅行に行けなかった人がほとんどでしょう。
会いたくても会えない人がいたかもしれません。
校長先生も同じです。いろんなことを我慢した夏休みでした。
でも、振り返ると、いい夏休みでした。
できないことがたくさんあったけど、いい夏休みでした。
近くの公園を朝早く散歩をして、朝日が昇る瞬間を何度も見ることができました。
庭のみかんの木に、5つのみかんの実が初めてできました。
家の中の片付けをしたら、校長先生が子供だったときの写真が出てきて、大笑いしました。
オリンピック、パラリンピックをテレビで見て、アスリートのがんばりを応援できたことも幸せでした。
あちこちにはいけなかったけど、ささやかな幸せはたくさんありました。
幸せは、わたしたちの身の周りにいくらでもころがっているってことに気がつきました。
でも、自分の幸せを感じると同時に、自分の幸せだけを喜んでいてはいけないと思いました。
大きな土砂災害がありました。大雨による被害も大変なものでした。そんな苦しさを乗り越えようと、今もなお、歯を食いしばってがんばってる人がたくさんいます。
コロナウイルスに感染して辛い思いをしている人もいます。
牧之原小学校のみなさんは、優しいですから、人の気持ちが分かると思います。自分だけが幸せになればいいのではなく、世界中の人が、幸せになれることを祈ることができること。
自分の席の隣の人が、嫌な思いをしないで幸せに生活できるために、自分はどんな行動を取ることがいいのか考えられること。
そんなことも大事なことです。
校長先生からお願いがあります。本当に、心から、お願いしたいことです。
コロナウイルスはデルタ株という感染力が強いウイルスに変異しています。これまでよりも、コロナウイルスに感染しやすくなっています。
牧之原小学校のみなさんや、先生達も、家族の皆さんも、コロナウイルスに感染することがこれからあるでしょう。
絶対に感染しないという人はいません。みなさん自身が感染することもあります。
もしも自分が感染したらと想像してみよう。
その時、友達から言われたら嫌な言葉は何ですか。その時、友達にとってほしくない行動はなんですか。
自分が言われて嫌なこと、されていやなことは、反対に、友達に対してみなさんがしてはいけないことです。
今後、コロナウイルスに感染する人が必ずいると思っていましょう。その時は、みんなでその人が早く直ることを心配して、その人が早く直って幸せが戻ってくることを願って、わたしたちは、いつでも、どんなときも、間違った行動を取るのではなく、牧之原小学校の誇り、優しさの心を見せてください。
校長先生が大好きな牧之原小学校の子供とは、絶対に人を差別しない、優しさの心を持っている人です。絶対に友達を苦しめない、勇気の心を持っている人です。
今日から、学校は再開して、みんなと一緒の生活が再スタートします。
1人1人が正しくコロナウイルスと戦います。授業の中で、これまではできたけど、しばらくはできないものもたくさんあります。でも、わたしたちは、わたしたちができること、うがいをする、手洗いをする、給食の時にはおしゃべりを絶対にしない、そんな当たり前のことをするということ。それでも感染をしてしまったとしても、絶対に差別をしないということ。そんな当たり前のことを当たり前にできることが「勇気と優しさとわたし」なんだと、そのことを心に刻んでください。
コロナウイルスに気をつける生活はまだまだ続きます。でも、先生達は、そんな中で、みんなが楽しく生活できる工夫をしていきます。
ですから、みなさんも、一緒に気をつけながらも、勇気のけんと、やさしさのたてで、周りの人を幸せにして、自分の心を豊かにして、楽しく生活をしていきましょう。