「校長先生、今、ひまですか?」
ゆづさんが、毎日校長室に来るんです。何しに来るかって、「あんたがたどこさ」のステップを教えて欲しいって来るんです。今日も朝から来ました。何度も何度も練習するんです。失敗ばっかりするんです。でも、やめないんです。このステップ、結構大変で、途中で息が切れてくるんですが、それでもやめないんです。その取り組む姿勢に感心して、
「ゆづさん、がんばるねぇ。」
と声をかけたら、
「だって、みんなみたいにできるようになりたいんだもん。」
って言いました。
「校長先生、僕にも協力平教えて欲しい。」
と言いに来たのは、りゅうせい君です。きっかけは、4年生が協力平の練習をしているのを見かけたからです。4年生が上級生に教わって、とてもがんばってやってるんです。その姿が「いいなぁ。」と2年生のりゅうせい君は思ったんです。
昼休みには、原っ子ルームにやってきて、目の前でがんばっている4年生の真似をして動いていました。当然のことながら、ほとんどできなくて、悔しい顔になるのですが、ぜんぜんあきらめません。チャイムが鳴って、教室に戻るときには、
「こりゃそうとうむずいな。練習しないとダメだな。」
とぼそっと言って、
「僕も4年生みたいになりたい。」
と言って、消えていきました。
ゆづさんの、「みんなみたいになりたい。」
りゅうせい君の「僕も4年生みたいになりたい。」
今日はこの2人の同じような台詞が胸に残りました。
これこそ学校で共に学ぶ良さなんだ。友達の姿に憧れて、自分もできるようになりたいと思える2人は立派です。