この一年間で、牧之原小学校では様々な活動に取り組み、どの活動にも地域の皆様、保護者の皆様から高い評価をいただきました。ありがとうございます。リズムなわとびも、新しい牧小文化として盛り上がってきました。コンサートは毎回子どもたちががんばる姿、挑戦する姿、そして、のびのびと表現する姿に、感動できる会となりました。運動会も、ここ数年で変わったと、ある保護者がおっしゃって下さいました。本当にいい運動会になったと。4年生の合唱も、子どもらしく伸びやかな歌声は、他校にはない牧小らしさと言えます。そして、4年目となります「協力平」の演技も、地域の皆様からも認められる牧小自慢の活動になりました。その協力平も、グリーンガーデンコンサートが本年度最後の発表となります。2月9日、ある子から、こんな質問がありました。「先生、協力平を踊る意味って何ですか。」こんな質問は初めてです。でも、大切なことです。保護者の皆様は、何だと思われますか。その答えの前に、協力平がどのようにしてつくられていくのかを紹介します。協力平の練習を始めるのは、1月です。長なわ大会が終わったあたりから、次の年度に協力平を踊ることになる4年生が練習します。最初はわたしが教えます。でも、教えるのはほんのちょっとです。覚え方のコツぐらいしか教えません。あとは5年生、6年生が教えるのです。今の4年生は、先日、5年生のかえでさんとさくらさんの熱心な指導を受けていました。しゅらさんは、もう中学生になりましたが、自分のお姉ちゃんに、教わっています。しゅうさんもそうです。おねえちゃんに家で特訓してもらっています。るいさんは、家でななさんから教わって、漁師の踊りを完璧にしてきました。もちろん、4年生は自主的に集まって練習をすることも忘れません。休み時間には、4年生が練習する音楽と声が、運動場にまで響いてきます。こうして協力平は完成していきます。絆の力で完成していくんです。そこで、わたしたちは何を考えているか。協力平を踊る意味をどう考えているか。ですが。みんなが踊れるようになって、見ている人を感動させる演技ができることをめざすのはもちろんですが、もっと大切なことを見ています。それは、協力平で、一人ひとりを見て、一人ひとりを育てるということです。担任の先生は、学級づくりをします。でも、いい学級をつくることが目的ではなく、学級の中で一人ひとりを育てるということを考えています。温かい集団の中にいるからこそ伸びることができるものがあります。集団の中にいないと育たないものがあります。学級づくりに担任の先生が必死になるのは、一人ひとりを伸ばすためです。協力平もそう。見栄えなんて関係なくて、一人ひとりがどんな練習ができて、どんな関わりができて、どんな思いで発表の舞台に立つことができたか、そこが大事なんです。「先生、協力平を踊る意味って何ですか。」の子どもの質問に対して、こう答えました。「君自身が成長するためだよ。」それが協力平を踊る意味です。